木村拓哉主演の『教場Ⅱ』。
1夜目から色々な疑問が湧いてしまいました。
そのうちの1つが「堂本、坂根、忍野の関係」です。
堂本は坂根が使った備品を盗んでいました。
視聴者としてはてっきり「堂本が坂根に恋心を抱いている」と思ったはず。
しかし、堂本が退校直前に風間教官と話すシーンでは、実は忍野に恋心を抱いていたと感じさせるシーンも。
複雑な三角関係ですが、堂本が坂根の物を盗んでいた真意と、忍野への恋心について考察してみたいと思います。

堂本が窃盗を理由に退校処分
堂本が退校処分になったのは「窃盗」が理由です。
堂本は坂根が授業で使っていた備品を盗み続けていました。
明確な理由は語られませんでしたが、ドラマの演出から恐らく「堂本が坂根に恋心を抱いている」からだと感じた視聴者が多かったはずです。
ただ、その後に「本当に堂本は坂根に恋心を抱いていたのか?」ともとれる展開があったことから、堂本が窃盗を繰り返し行っていた根拠が薄くなってしまい、視聴者は混乱してしまいました。
昨日の教場の忍野さんと堂本さんと坂根ちゃんの関係性いまいち分からなかったんだけど俺だけ?
— 山口颯太 (@souta0621soccer) January 4, 2021
確かにこの3人の描写は少し分かりにくかった気がします。
特に堂本の本当の気持ちと窃盗行為の真意が気になりますね。
堂本が窃盗を犯した理由は恋心?
堂本が窃盗を犯した理由を考察する前に堂本が退校するまでの一連の流れを確認しておきます。

- 忍野はいじめられているところを堂本に助けてもらい、以降一緒に行動するようになる(堂本は忍野に筋トレや身体づくり、いじめられないコツを教える)
- 警察学校の備品が頻繁に無くなっていることに忍野が気づき風間教官に報告する
- 風間教官は無くなっている備品の共通点が「坂根が使用した備品」であることに気づく
- 風間教官が授業中にしかけた揺さぶりにより、風間教官と忍野は「堂本が窃盗犯」であることに気づく
- 忍野は堂本をかばったが、堂本は備品の窃盗を理由に退校処分となる
堂本が退校するまではこんな感じです。
ここまでであれば、坂根に恋していた堂本が坂根が使った備品を盗んでいたと受け取れます。
しかし、堂本が退校する直前、風間教官と話すシーンでは、堂本が授業で書いた絵に焦点が当たりました。
風間教官曰く、「感情が高ぶっていると絵のタッチが荒くなる」とのこと。
堂本が書いた絵のうち、男子生徒を描いた絵は繊細なタッチで写実的に描かれていた一方、坂根を描いた絵は確かに線が荒くなっていました。
しかし、その絵の裏には堂本が描いたであろう「忍野と思われる絵」も(実際は描いた後に消されていましたが、筆圧に気づいた風間教官が鉛筆でこすって浮かび上がらせました)。

そして、この絵のタッチもどこか荒くなっていることがわかります。
その後、風間教官と堂本はこんなやり取りを。
風間:気持ちは伝えられたのか?
堂本:いいえ、伝えられませんでした。
まるで、忍野に恋心を抱いているかのようなやり取りです!
このやり取りがあってから、視聴者は大混乱。
もし、堂本が本当は忍野のことを好きだったのであれば、坂根の使った備品を盗んでいた理由がよくわからないですし、坂根に好意を寄せていたのであれば、今度は最後の演出がよくわからなくなります。
いやまじめにわからん 堂本が好きなのは忍野じゃないの?なんで坂根に対して窃盗してんよ わけわからん しかもなんか原作だと男らしくて????おいそっちを詳しく教えてくれよ感(教場のあのBGM)
— 澪 (@m_____o) January 4, 2021
ちなみに、原作では堂本と忍野は男性、坂根は女性として登場します。
ドラマオリジナルの設定として、この3人が全員女性として登場していることも視聴者を混乱させた1つの原因かと思います。
堂本の窃盗の真意と坂根・忍野への気持ちを考察
それでは、堂本の窃盗の真意と、坂根・忍野への気持ちを考察していきたいと思います。
考察①:堂本は坂根に恋心を抱いていた?

1つ目の考察は「堂本は坂根に恋心を抱いていた」という説。
この説でいくと、堂本が最初に恋心を抱いていたのは坂根だったけど、忍野と触れ合ううちに忍野にも恋心を抱くようになったと考えられます。
ただ、そうなるとやはりいくつかの疑問が。
疑問①:堂本が坂根に近づこうとしていない
1つは、なぜ忍野と仲良くなったのに坂根には接近しなかったのかという点です。
忍野と坂根は同じ音楽クラブの所属です。

実際に、忍野と坂根が一緒にいるシーンがいくつも確認できます。
もし堂本が坂根に恋心を抱いていたのであれば、忍野を通じて坂根に接近してもよかったはず。
風間教官も忍野に対して「(助けた&筋トレを教えていることに対して)何か見返りを求められなかったか?」と聞いています。
疑問②:堂本の2人への行動が違いすぎる
もう1つは、やはり坂根と忍野に対する行動の違いです。
同じ好意を抱いているのであれば、同じような行動をとるはずですが、堂本は忍野のものを何も盗んでいません。
これは忍野とは既に仲良くなったからとも取れますが、「女性同士叶わぬ(と思われる)恋」という点では坂根と同じです。
なのに、忍野の物をそばに置きたがらないのは少し違和感が残るかなと。
もっと言うと、忍野に対しては
- いじめから助ける
- 筋トレを教える
- いじめられないように常に一緒にいる
- (退校直前に)時計をあげる
というように「与える行為」をしています。
しかし、坂根に対しての行動は物を盗むという「奪う行為」のみです。
この違いは非常に大きなものだと感じています。
考察②:堂本は忍野に恋心を抱いていた?

続いては、「堂本が本当に恋心を抱いていたのは忍野だった」とする説。
この場合、なぜ堂本は坂根が使用した備品を盗んでいたかが疑問ですが、考えられるとすると「坂根に対する嫉妬」です。
繰り返しになりますが、忍野と坂根は同じ音楽クラブで友人同士です。
恋心を抱いていた忍野と仲の良い坂根に対して嫉妬のあまり「窃盗」という攻撃的な態度を取ってしまうというのは確かに納得できます。
また、「嫉妬」という感情の高ぶりから絵のタッチが荒くなったことも説明がつきます。
しかし、これでは「備品である意味」が薄いかなと。
ネットの考察では、「坂根が使った備品ばかりが無くなることで坂根に窃盗の疑いを向けさせ、退校に追い込むのを狙ったのでは?」との意見もありましたが、これも堂本っぽくない気がするんですよね。
堂本はかつていじめられていて、そこから逃れるために格闘技を習ったという経緯があります。
そんな堂本が「いじめのような動機」を持つかは少し疑問です(これは「嫉妬からの窃盗」すべてに言えることですが・・・)。
ただ、堂本には「許せない相手がいる」ことも示唆されており、その相手が坂根だったとするとこの考察の説得力はさらに増す気がします。
考察③:堂本は坂根と忍野それぞれに異なる好意を抱いていた?

最後の可能性は「堂本は坂根と忍野それぞれに異なる好意を抱いていた」とする説です。
実際、原作では「堂本は坂根に憧れを抱いていたから、坂根が使った備品を盗んでいた」と語られています。
既に登場人物の性別が違うので、この設定がどこまで生きているか分かりませんが、この設定に基づくと次のように考えることもできるかなと。
堂本が坂根に抱いていたのは「憧れ」
堂本が坂根に抱いていたのは「憧れ」であり、「恋心」ではなかった可能性があります。
だからこそ、坂根のようになりたい、坂根に人として近づきたい一心で坂根が使った備品を盗むという「奪う行為≒与えられる行為」を行っていたのかなと。
外から見ていたら奪う行為でも、本人からしたら「坂根に近づくための行為」「坂根に与えてもらっている行為」と感じていたのかもしれません。
堂本が忍野に抱いていたのは「恋心」
そして、堂本が忍野に抱いていた気持ちこそ「恋心≒愛情」であったのかもしれません。
だからこそ、見返りも求めず、ただただ「与える行為」を繰り返していた可能性は高いです。
風間教官もそれを見抜いたからこそ、最後に「気持ちは伝えたのか?」と聞いたのかもしれません。
考察まとめ
ここでは、堂本が窃盗を犯した理由と坂根・忍野への気持ちについて3つの考察をしてきました。
個人的には③>②>①の順番で可能性が高いかなと考えています。
ドラマ『教場』は原作と違う展開があるので原作既読者の方も楽しめる作品ですね!
後半の展開にも期待したいと思います。